故人にかかわりのあった友人や知人、お取引先様に声を掛け、故人の足跡をたどる場として、
また、お互いが感謝する場として、催す『お別れの会』。
ネクストページは、ご遺族のご希望やご意向に沿いつつ、故人の人生に敬意を払い、ご遺族や参会者の心に残る送別の機会を創りあげるべく、
「お別れの会」「偲ぶ会」「社葬」を、きめ細やかにプロデュース(企画・準備の代行)いたします。
お別れの会・偲ぶ会の主催者になると、避けて通れないのが開会時の挨拶です。 「何を話せばいいのかわからない」「原稿はどう作ればいいのか」──ほとんどの主催者にとって初めての経験であり、不安を感じるのは当然です。 このページでは、年間多数のお別れの会をプロデュースしてきた専門プランナーが、挨拶原稿の作り方を「起承転結」のフレームワークで解説し、そのまま使える4パターンの例文をご紹介します。 挨拶の前に押さえる3つの基本 ① 長さは4分以内が目安 主催者の挨拶のあとには、追悼の言葉(1〜2名)や献杯の発声が続きます。参会者は着席していないことも多く、昼食時間帯であることを考慮すると、長くても4分程度にまとめましょう。ゆっくり話すと1分間に約250字ですので、原稿は800〜1,000字が適切です。 ② 葬儀の定型句は使わない お別れの会は葬儀ではありません。決まりきった言い回しは極力避け、ご自身の言葉で温かみのある内容を心がけてください。紙を用意しても構いませんが、できるだけ顔を上げて話すことをおすすめします。 ③ 表情・声のトーン・スピードを意識する 原稿の内容と同じくらい大切なのが「伝え方」です。穏やかな表情で、聞き取りやすい速さで話しましょう。思い出やエピソードは、ユーモアを交えて場を和ませることができると、故人も喜んでくれるのではないでしょうか。 挨拶原稿を「起承転結」で組み立てる 挨拶原稿は、「起・承・転・結」の4ブロックで構成すると、話の流れが自然になり、聞く側も理解しやすくなります。 ブロック 話す内容 起(導入) 参会者への出席のお礼。特に遠方からの来訪者への感謝。遺族への哀悼の気持ち。 承(本題) 故人が亡くなった経緯の報告(個人情報に配慮)。故人の「人となり」──思い出、エピソード、口癖、功績、足跡を具体的に。 転(展開) 今後の決意や願い。法人の場合は新体制のお披露目。家族の場合は故人の遺志の共有。参会者へのお願い。 結(締め) 会のもてなしに非礼があった場合のお詫び。「お時間の許す限り、ごゆっくりお過ごしください」で締めくくる。 この4ブロックを埋めていけば、自然と挨拶原稿の骨子が出来上がります。すべてのブロックを入れる必要はなく、状況に応じて取捨選択してください。 開催目的で挨拶の内容は変わる 挨拶を考える前に、まず「この会の目的は何か」を明確にしましょう。目的によって、「承」と「転」の内容が大きく変わります。 家族(遺族)が主催する場合 故人の足跡・人柄を関係者と共に偲びたい 家族葬で見送ったあと、落ち着いてから改めてお別れの場を設けたい 法人・団体が主催する場合 故人の功績を社内外の関係者と共に称えたい 取引先との関係強化の機会を兼ねたい(弔問外交) 社員・従業員の再結束の機会にしたい 新社長・新経営陣のお披露目を兼ねたい 友人(発起人)が主催する場合 故人と親しかった仲間として、お別れの場を用意したい 遺族に代わって、友人・知人に故人の人柄を伝えたい 【例文①】家族(配偶者)が主催する場合 ブロック 例文 起 皆さま、本日は、〇〇〇(故人名)と私たち家族のために、わざわざお越しくださいまして、本当にありがとうございます。 承 〇〇〇は、●年●月●日、突然、旅立ちました。満●●歳という年齢を考えると、家族としては「早すぎるなあ」と思います。ところで、きょうのこの会は故人が望んだ形です。「葬儀は家族葬で」、「ご縁のあった方には偲ぶ会で」という本人の遺志を尊重しました。 転 また、この会をご案内させていただいた方々は、あらかじめ故人が指名しておりました。どうかご理解くださいますよう、お願い申し上げます。 結 最後になりますが、この後は、お時間の許す限り、故人をお偲びくださいますよう、お願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 【例文②】家族(配偶者)──思い出を織り交ぜるパターン ブロック 例文 起 皆さま、本日は、〇〇〇(故人)の偲ぶ会にご参会くださいまして、誠にありがとうございます。 承 先日、家族葬というスタイルで〇〇〇の旅立ちを見送りました。家族と親族だけでしたので、ゆっくり別れを行ないました。その後、身内も大分落ち着きましたので、きょう皆様と共に故人を偲ぶ機会を持たせていただきました。私どもの結婚生活は●●年に及びました。その間、家庭や仕事の面でたくさんの思い出を作ることができました。その中で一番の喜びは、結婚後●●年目の長女〇〇の誕生でした。 転 故人の闘病生活を通して、長女と私は家族の「絆」をあらためて確かめ合うことができました。それを糧に、これからの人生を歩んでいこうと思います。 結 どうか、これまで同様お付き合いくださいますよう、よろしくお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 → 家族が主催する場合の詳しい考え方は:家族の主催者挨拶・お別れの会偲ぶ会 【例文③】法人(新社長)が主催する社葬・お別れの会 ブロック 例文 起 本日はご多用のところ、弊社前代表取締役社長・故〇〇〇〇のお別れの会にご参会いただき、誠にありがとうございます。遠方よりお越しくださいました皆様には、重ねて御礼申し上げます。 承 故〇〇は、●●年に弊社を創業し、以来●●年にわたって社業の発展に尽力してまいりました。「〇〇〇〇」という言葉を常に口にし、社員一人ひとりに語りかけていた姿が、今も目に浮かびます。取引先の皆様とも、信頼と誠意で築いた関係は、故〇〇が遺した最大の財産であると考えております。 転 このたび、私が後任として代表取締役社長を拝命いたしました。微力ではございますが、故〇〇の遺志を継ぎ、皆様のご期待に応えられるよう全力を尽くしてまいります。倍旧のお引き立てを賜りますよう、お願い申し上げます。 結 本日は行き届かない点もあるかと存じますが、何卒ご容赦ください。この後は、お時間の許す限り、故〇〇を偲んでいただければ幸いです。ありがとうございました。 【例文④】友人(発起人)が主催する偲ぶ会 ブロック 例文 起 本日は、故〇〇〇〇さんのお別れの会にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。発起人の〇〇〇〇と申します。こんなにも多くの皆様にお集まりいただき、あらためて〇〇さんの人柄が偲ばれます。 承 私は〇〇さんとは●●(きっかけ:大学のサークル、趣味の集まり等)で出会い、以来●●年にわたるお付き合いをさせていただきました。〇〇さんはいつも●●で(具体的なエピソード)、周囲の人を笑顔にする方でした。 転 ご遺族の〇〇様にもお越しいただいております。〇〇さんとの思い出を語り合いながら、心ゆくまで〇〇さんを偲ぶことにしたいと思います。 結 この後はどうぞ、お時間の許す限りごゆっくりお過ごしください。ありがとうございました。 → 主催者挨拶の考え方全般は:主催者の挨拶・お別れの会偲ぶ会 挨拶で避けるべき言葉 お別れの会は葬儀ほど厳格ではありませんが、以下の言葉は避けるのが無難です。 種類 具体例 理由 忌み言葉 死ぬ、苦しむ、浮かばれない、消える 直接的な死の表現は避ける 重ね言葉 ますます、重ね重ね、くれぐれも、たびたび、次々 不幸が重なることを連想させる 数字の「四」「九」 四回、九回 「死」「苦」を連想させる ただし、お別れの会は新しい送別文化であり、葬儀ほど神経質になる必要はありません。何より大切なのは、故人と向き合い、ご自身の言葉で語ることです。多少の言い間違いがあっても、誠意を込めて話せば、参会者に伝わります。 挨拶原稿を作成するときに大切なこと 故人と向き合い、原稿を作成する時間こそが、お別れの会を行ううえで最も大切なことだと私たちは考えています。 エピソードを思い出し、言葉を選び、原稿に落とし込む──その過程そのものが、主催者にとっての「お別れ」の時間になるのです。 挨拶文やご案内文の作成についてのご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせください。 あわせて読みたい関連記事 テーマ 記事リンク 主催者挨拶の考え方 主催者の挨拶・お別れの会偲ぶ会 家族が主催する場合の挨拶 家族の主催者挨拶・お別れの会偲ぶ会 偲ぶ会の意味・定義 偲ぶ(しのぶ)とは?偲ぶ会の意味・お別れの会との違い お礼状の文例 偲ぶ会の数日後に送るお礼状 献杯のマナー 献杯(乾杯)のマナーを教えてください(FAQ) 挨拶の考え方(FAQ) 主催者挨拶の考え方を教えてください(FAQ) 費用・準備の総合ガイド 全知識まとめ(ピラーページ) 著者プロフィール 小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー 家族葬後の「お別れの会」「偲ぶ会」専門のエンディングプランナー。これまで多数の開催相談・実務サポートに携わり、スライドショー制作・メモリアルコーナー設置・演出設計まで幅広い事例を経験。 「葬儀の延長ではなく、締めくくりの場を設計する」を理念に、演出・進行・費用相場など実務に基づく具体的な判断基準を発信している。 ▶ 会社概要・詳細プロフィールhttps://www.nextpage.co.jp/corporate/
「偲ぶ会の案内状が届いたけれど、そもそも"偲ぶ"とはどういう意味?」 「家族葬を終えたあと、偲ぶ会を開くべきか迷っている」 このページでは、「偲ぶ」という言葉の意味から、偲ぶ会の定義・開催形態・お別れの会や葬儀との違いまでをわかりやすく整理しています。費用・服装・挨拶など各テーマの詳細は、それぞれの専門記事でさらに深く解説していますので、あわせてご覧ください。 「偲ぶ」とは?──言葉の意味を正しく知る 「偲ぶ(しのぶ)」とは、過ぎ去った物事や遠く離れた人のことを懐かしく思い出すことです。 『広辞苑』では「過ぎ去ったことや遠く離れている人・所などを、なつかしい気持ちで思い出す」と定義されています。古語では「しぬぶ」という形で『万葉集』にも登場し、日本語に古くから根づいた言葉です。 つまり「故人を偲ぶ」とは、亡くなった方の人柄・足跡・思い出を、懐かしさとともに振り返る行為を意味します。 この「偲ぶ」という気持ちを、故人と縁のあった方々が集まって共有する場が「偲ぶ会」です。 偲ぶ会とは?──定義と目的 偲ぶ会とは、葬儀(通夜・告別式)とは別の機会に、故人と縁のあった友人・知人・関係者が集まり、故人の人柄や思い出を語り合う送別の場です。 宗教儀式である葬儀と異なり、偲ぶ会には決まった形式がありません。ホテルやレストランを会場に、献花・スライドショー上映・歓談(会食)を中心に構成されるのが一般的です。 偲ぶ会の主な目的は、次の3つです。 ① 弔いの未完了感を解消する 家族葬で見送った場合、友人・知人にはお別れの機会がありません。偲ぶ会は、その「気持ちの整理の場」を提供します。 ② 故人の人生を関係者と共有する 思い出やエピソードを語り合うことで、遺族にとっても新たな発見や癒しになります。 ③ 遺族への弔意を伝える場をつくる 葬儀に参列できなかった方が、改めて遺族にお悔やみを伝えることができます。 お別れの会・偲ぶ会・社葬の違い この3つは混同されがちですが、一般的には以下のように区別されています。 お別れの会 偲ぶ会 社葬 開催時期 没後〜四十九日前後 四十九日以降(一周忌・三回忌なども) 没後数週間〜数ヶ月 主催者 遺族・友人が中心 遺族・友人・発起人 法人・団体 規模 数十〜200名程度 小規模〜大規模まで様々 数百名規模が多い 特徴 葬儀後の比較的早い段階で開催 開催時期を問わない自由度が高い 故人の功績を称え、組織として弔う なお、四十九日を境に名称が変わるのは、四十九日法要の後に納骨を行うケースが多いためです。それ以降は「お別れの会」ではなく「偲ぶ会」と呼ぶのが自然とされています。 ただし厳密なルールがあるわけではなく、実際には四十九日前でも「偲ぶ会」と称するケースもあります。 → 詳しくは:お別れの会と偲ぶ会の違いはなんですか?(FAQ) 偲ぶ会の3つの開催形態 偲ぶ会は、葬儀のスタイルや遺族の状況によって、大きく3つの形態に分かれます。 形態A:家族葬・親族葬のあとに開催 もっとも多いパターンです。葬儀は身内だけで済ませ、落ち着いてから友人・知人を案内して偲ぶ会を行います。 形態B:直葬(ちょくそう)のあとに開催 通夜・告別式を行わず火葬のみを済ませたあと、改めて偲ぶ会を開く形です。 形態C:一周忌・三回忌など法事の機会に開催 法要と偲ぶ会を同日に行うケースです。午前に法要(読経)、午後に偲ぶ会(ホテルなどに移動)という流れが一般的です。 → 詳しくは:お別れの会・偲ぶ会の流れ→ 法要との関係:法要と法事、一回忌と一周忌、享年とは 偲ぶ会と葬儀の決定的な違い 偲ぶ会を理解するうえで、葬儀にあって偲ぶ会にないものを押さえておくと明確です。 葬儀(通夜・告別式) 偲ぶ会 ご遺体 あり なし 読経(僧侶) あり なし(宗教色なし) 焼香 あり なし(献花が一般的) 遺骨・位牌 ─ 安置する場合もある(任意) 会場 斎場・葬儀会館 ホテル・宴会場・レストラン 服装 喪服 平服(案内状に従う) 雰囲気 厳粛 和やか(故人の思い出を語り合う) つまり、偲ぶ会は「宗教儀式」ではなく「故人との関係を社会的に再確認する場」です。だからこそ、故人の好きだった音楽を流したり、思い出の映像を上映したり、エピソードを語り合う時間を中心に据えることができます。 → 献花の作法について:献花(けんか)とは 偲ぶ会が増えている背景 偲ぶ会の需要が拡大している主な要因は、家族葬の急増です。 鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査」(2024年)によると、家族葬の割合は約50%に達しています。家族葬はご遺族の負担を抑えられる一方、友人・知人にお別れの機会が提供されません。 後から訃報を知った方が自宅に弔問に訪れ、ご遺族がその都度対応に追われるケースも少なくありません。偲ぶ会は、この「弔いの未完了感」を解消し、友人・知人が気持ちの整理をつける場として、社会的に定着しつつあります。 お別れの会・偲ぶ会は、もはや著名人や企業経営者だけのものではなく、一般のご家庭でも広がっています。 偲ぶ会の良いところ・注意点 良いところ 落ち着いて準備ができる。 葬儀は「三日戦争」と言われますが、偲ぶ会は数週間〜数ヶ月の準備期間があります。 故人の意向を反映できる。 好きだった音楽、趣味、人生のテーマなどを演出に組み込めます。 案内する人を選べる。 葬儀と違い、主催者が参会者を決められます。 費用を比較して決められる。 複数の会場候補を検討し、価格交渉も可能です。 注意点 経験者が少ない。 ほとんどの主催者にとって初めての経験で、何から始めればいいかわかりにくい。 会場の選択肢に制限がある。 ホテル宴会場は結婚披露宴と競合するため、特に土日は予約が取りにくい。最も多い組み合わせは「ホテル・平日・昼間」です。 → 費用の詳細:お別れの会・偲ぶ会の費用・服装・準備など全知識まとめ→ 会場選び:会場一覧 偲ぶ会を検討し始めたら──次に読むべき記事一覧 偲ぶ会の準備に必要な各テーマを、専門記事で詳しく解説しています。 主催者の方へ テーマ 記事リンク 費用・服装・準備の総合ガイド 全知識まとめ(ピラーページ) 主催者の挨拶・原稿の作り方 主催者の挨拶・原稿を作成する 主催者側の服装 主催者側の服装ガイド 会費制と香典の考え方 会費制の場合、ご香典は必要か? お礼状の文例 偲ぶ会の数日後に送るお礼状 返礼品の選び方 家族葬とお別れの会偲ぶ会⑫返礼品 演出プランと費用 演出プランと費用 会場の探し方 会場一覧 参会者(出席者)の方へ テーマ 記事リンク 服装(平服とは?) 「平服でお越しください」とは? 参会者側の服装 参会者側の服装ガイド 香典・会費のマナー マナー・香典(FAQ) 献花の作法 献花(けんか)とは 献杯(乾杯)のマナー 献杯のマナーを教えてください(FAQ) その他 テーマ 記事リンク 感謝の会(サンクスパーティー) 感謝の会とは 開催事例 開催事例一覧 よくあるご質問 FAQ一覧 著者プロフィール 小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー 家族葬後の「お別れの会」「偲ぶ会」専門のエンディングプランナー。これまで多数の開催相談・実務サポートに携わり、ホテル開催・レストラン開催・社葬形式まで幅広い事例を経験。 「葬儀の延長ではなく、人生の締めくくりの場を設計する」を理念に、費用相場・服装マナー・進行設計など、実務に基づく具体的な判断基準を発信している。 ▶ 会社概要・詳細プロフィールhttps://www.nextpage.co.jp/corporate/
エンディングプランナー・小池 中(あたる)です。 家族葬を終えたあと、「故人と親しかった方々に、改めてお別れの場を設けたほうがいいだろうか」と悩まれるご遺族がいらっしゃいます。あるいは、「お別れの会」の案内状を受け取ったけれど、何を着て何を持っていけばいいのかわからない──そんな参会者(さんかいしゃ:お別れの会・偲ぶ会にお越しになる方。葬儀の「参列者」とは区別して使っています)の方も少なくありません。 この記事は、そのどちらの方にもお役に立てるように書きました。お別れの会・偲ぶ会の定義や違いはこの記事で丁寧に解説し、費用・服装・準備・演出といった各テーマの詳しい実務は、それぞれの専門記事でさらに深くお伝えしていきます。まずはこの1本で全体像をつかんでいただき、気になるテーマから読み進めていただければ幸いです。 最初にお伝えしておきたいのは、お別れの会・偲ぶ会は比較的新しい葬送文化だということです。葬儀のような厳格なしきたりや決まりごとはありません。大切なのは「故人が喜んでくれること」「ご遺族の気持ちが癒されること」──この2つを軸に、自由に設計していただいてよいのです。 お別れの会・偲ぶ会とは?定義と目的 お別れの会・偲ぶ会は、ご家族や親族のみで葬儀(密葬:近親者だけで行う非公開の葬儀)を済ませたあと、日を改めて故人にご縁のある方々が集まり、お別れをする場です。読経や焼香といった宗教的プログラムを必須としないのが、通常の葬儀(通夜・告別式)との最大の違いになります。 この「宗教儀礼に縛られない」ということは、形式を簡略化しているのではありません。構造的にまったく異なる行為なのです。葬儀が「故人の魂を送る宗教的手続き」であるのに対し、お別れの会は「生きている方々が故人との関係を再確認する場」にあたります。だからこそ会場にホテルやレストランを選ぶことができますし、故人の好きだった音楽を流し、思い出の映像を上映し、エピソードを語り合う時間を中心に据えることができるのです。 家族葬の増加がこの需要を大きく押し上げています。家族葬はご遺族が気を遣わずに故人を送れる合理的な選択ですが、その一方で友人・知人にはお別れの機会が与えられません。後から訃報を知った方がご自宅に弔問に訪れ、ご遺族がその都度対応に追われるケースも少なくありません。この「弔いの未完了感」を解消し、友人や知人が気持ちの整理をつける場として、お別れの会・偲ぶ会の価値が見直されています。 コロナ禍(2020〜2023年頃)で葬儀規模が大幅に縮小されたことも追い風になりました。鎌倉新書「お葬式に関する全国調査」(2024年)によると、家族葬の割合は50%に達しています。 *出典:鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査2024」 十分なお別れができなかった方々が、数ヶ月〜数年後に改めてお別れの場を求めるケースが増え、この流れは社会的に定着しつつあります。お別れの会はもはや著名人や企業経営者だけのものではありません。 お別れの会とは 「お別れの会」は、法人・団体が主催するケースが多く、ホテルや宴会専門会場で行う比較的フォーマルな会です。逝去から4週間〜7週間以内に開かれることが多く、参会者にとって「まだお別れしていない」という心理的距離が近い段階での開催が前提になります。悲しみがまだ生々しい時期ですので、献花・追悼の言葉・黙祷といったセレモニー要素を組み込む必要性が高くなります。 私がよくお伝えしている目安としては、四十九日(納骨)までに開催する場合を「お別れの会」と呼ぶのが自然です。 偲ぶ会とは 「偲ぶ会(しのぶかい)」の内容はお別れの会と同じです。開催時期が異なるだけです。四十九日を過ぎてからの会を「偲ぶ会」と称しています。 逝去から7週間前後、その後、一周忌や三回忌の節目に開かれるケースが多く、「偲ぶ」の語が示すとおり、故人との別れはすでに受け入れられており、記憶を共有し合うことに重心が移ります。食事と歓談を中心にした和やかな雰囲気が、場の空気に合いやすいでしょう。 四十九日以降に開催する場合は「偲ぶ会」とお呼びいただくのが自然です。ただし、この呼び分けに厳密な決まりがあるわけではありません。新しい文化ですから、柔軟にお考えいただいて大丈夫です。 お別れの会と偲ぶ会の違い 主催者・規模・形式の違いを表で比較してみましょう。 比較項目 お別れの会 偲ぶ会 主催者 法人・団体・ご遺族 同左 開催時期 逝去後4週間〜7週間(49日まで) 49日以降〜一周忌・三回忌 規模 50〜数百人 同左 形式 セレモニー形式が中心 同左 会場 ホテル・宴会専門会場 同左 雰囲気 厳か&和やか 同左 服装 平服 同左 どちらの形式であっても、ネクストページがサポートいたします。「うちの場合はどちらが合うだろう?」と迷われましたら、お気軽にご相談ください。 葬儀・告別式・法要との違い 「お別れの会は葬儀と何が違うの?」というご質問をよくいただきます。根本的な違いは、葬儀が宗教儀式であるのに対し、お別れの会は宗教色のない自由形式であるという点です。 葬儀(通夜・告別式) 法要(四十九日・一周忌等) お別れの会・偲ぶ会 性質 宗教儀式 宗教的追善供養 自由形式の社会的儀式 主催 ご遺族(宗教者が関与) 同左 ご遺族・法人・友人 時期 逝去直後(通夜翌日) 四十九日・一周忌など節目 自由(1ヶ月後) 宗教色 あり(読経・焼香等) あり なし(自由に設計可能) 参加者 親族中心〜広く一般 親族中心 故人のご縁のある方を招待 四十九日の法要とお別れの会を同日に行うことも可能です。午前にご近親者で法要を行い、午後にお別れの会を開催するケースは実際に多くあります。ただし法要は宗教儀礼ですので、空間と雰囲気の切り替えを設計に組み込んでおくことが大切です。 費用相場と会費制の仕組み お別れの会の費用は、会場・飲食・装花・演出の組み合わせで大きく変わりますが、おおよその目安としては参会者1人あたり2万円〜とお考えいただくとわかりやすいでしょう。50人規模で100万円〜、100人規模で200万円~が相場です。 費用回収の方法としては「会費制」も一案です。案内状に「会費1万5,000円」などと明記する方式で、参会者は金額に迷いませんし、主催される方も収支の見通しが立てやすくなります。家族葬が主流の現在、参会者は葬儀でお香典を渡す機会を逸しているため、会費制にすることはお香典の代わりとして抵抗感がなく、失礼にもあたりません。 「予算をできるだけ抑えたい」「100人規模だけど費用感がわからない」─そんなときは、予算内で複数案をご提案できるプロにご相談いただくのが安心です。 詳しくは以下の記事をご覧ください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568428/ 服装マナー「平服でお越しください」の正解 案内状に「平服でお越しください」とある場合、男性はダークスーツに白シャツと控えめなネクタイ、女性は黒・紺・グレーの落ち着いたワンピースまたはアンサンブルが基本です。 ここで大切なのは、「平服=普段着」ではないということ。弔事における「略礼装」を意味する言葉ですので、くれぐれもお間違えのないようにしていただければと思います。 ただし、お別れの会・偲ぶ会は新しい文化ですから、葬儀ほど堅く考える必要はありません。私がいつもお伝えしているのは、喪服や黒色ネクタイはむしろ避けていただきたいということ。和やかな雰囲気をつくるためにも、季節を感じさせる明るい色合いの服装でお越しいただいて問題ありません。 男女別の服装については、詳しく以下の記事にて解説しております。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568429/ 香典・供花・弔電のマナー お別れの会では、案内状に「御香典は拝辞させていただきます」と記載されるケースが増えています。この場合はお香典をお持ちにならないのが正解です。「拝辞と書いてあっても持っていくのが礼儀」というお考えもあるかもしれませんが、主催される方の設計意図に反しますので、かえって失礼にあたります。 お香典をお持ちになる場合の表書きは「御花料」が最も適しています。宗教色を排した形式ですので、仏式の「御霊前」「御仏前」よりも宗派を問わない「御花料」をお使いになるのがよいでしょう。 弔電をお送りになる場合は、主催者(ご遺族または法人の事務局)宛てに、会場に届くよう手配します。供花についても、主催者に事前確認のうえお贈りください。 表書き・金額相場・弔電文などの例を交えて、詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみてください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568430/ 会場の選び方は?ホテル・宴会専門会場・公共施設 会場選びでは「格式」「アクセス」「費用」の3つの軸で考えるとわかりやすくなります。 会場タイプ 特徴 費用目安 向いているケース ホテル宴会場 設備・サービスが充実。安心感が高い 100万円~ 50人超 宴会専門会場 同上 同上 同上 公共施設 主催者が設営・原状回復 20万円~ 低予算 私がおすすめしているのはホテルの宴会場です。交通の利便性が高く、多様なレイアウトやお食事の提案もしていただけます。特に平日の昼間であれば、ホテル側の空き枠を活用してコストを抑えられるケースもありますので、詳しくは以下の記事をご覧ください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568431/ 当日の流れとプログラム例 お別れの会の当日は、大きく分けて「受付→開会→献花→追悼の言葉→会食(歓談)→閉会」の流れで進行します。所要時間は2〜2.5時間が一般的です。 最も多いのは「セレモニー形式」で、正面に花祭壇を設置し、献花・黙祷・追悼スピーチを順序立てて進行します。一方、食事と歓談を中心にした「パーティー形式」や、前半をセレモニー・後半をパーティーとする「ハイブリッド型」も近年増えてきています。 形式に決まりはありませんので、「故人が喜んでくれる会」を想像しながら、自由にプログラムを組み立てていただいてよいのです。ただし、50人を超える規模であれば、経験のある司会者と進行管理者を外部から確保されることをおすすめします。 タイムスケジュールの具体例については以下にて解説しております。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568433/ 演出アイデアは?スライドショー・メモリアルコーナー お別れの会が葬儀と決定的に異なるのは、「故人の個性」を前面に出せる点です。人気の演出TOP3をご紹介します。 第1位は、写真のスライドショー(メモリアル映像)です。故人の足せき(足跡)や人とナリ(人柄)を振り返るのにこれ以上のものはありません。最近では8〜9割の主催者がこの映像演出を採用されています。ご家族の場合は子孫のため、法人の場合は将来の社員のためにも、大切な記録になります。 第2位は展示コーナー(故人のお写真・作品・趣味の品を展示)。第3位はBGM(故人がお好きだった音楽)です。 企画力で差がつく演出はお客様のアイデアと、プランナーの経験がいきてきます! https://www.nextpage.co.jp/blog/568434/ 案内状の書き方と返信テンプレート 案内状はお別れの会の「設計仕様書」を参会者にお伝えする文書です。以下の7項目を漏れなく盛り込んでください。 ① 会の名称と趣旨 ② 日時と開始・終了の時刻 ③ 会場名・住所・アクセス方法 ④ 会費の金額(会費制の場合)または香典に関する方針 ⑤ 服装の指定 ⑥ 出欠の返信期限と返信方法 ⑦ 主催者の連絡先 発送は開催日の3〜4週間前が目安です。お食事やお花の無駄を防ぐためにも、出欠をきちんと取ることはとても大切です。なお、案内先リスト作成時のお名前の表記(「渡辺(邊・邉)」など)には細心のご注意を。ここを間違えるのは大変失礼にあたります。 詳しくは、「社内・社外・親族向けテンプレート集」をまとめた以下の記事をご覧ください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568435/ 開催時期の目安「家族葬後いつがベスト?」 お別れの会・偲ぶ会の開催時期は、逝去後1ヶ月〜1年以内が一般的です。厳密な決まりはありませんが、四十九日の法要に合わせるケースや、一周忌の節目に「偲ぶ会」として開催されるケースが多くあります。 判断の原則はこうです。「お別れの場を求める声がまだ強い」のであれば早めの開催を。「ご遺族の準備が間に合わない」のであれば時期をずらして偲ぶ会とされるのがよいでしょう。大切なのは、ご家族や関係者が落ち着きを取り戻したタイミングで開催すること。外部からの「早くやるべき」という声に無理に合わせる必要はありません。 時期ごとの会の性格の違いや、家族葬のあと、いつ開催すべきかについて詳しくお伝えしています。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568436/ 挨拶・スピーチの文例 お別れの会では、主催者挨拶・ご遺族代表挨拶・友人知人代表スピーチの3つが基本的な挨拶の構成です。 主催者挨拶は会の趣旨と故人の略歴を述べ、ご遺族挨拶は参会者への感謝を中心に400〜600字(1〜2分)で読み上げます。友人知人代表スピーチは故人との具体的なエピソードを1つ中心に据え、3〜5分(800〜1,200字)が目安です。抽象的な賛辞よりも、ひとつの場面描写のほうが参会者の記憶に残ります。 原稿を見ながらお読みになっても、まったく問題ありません。当日のお気持ちで即興を求めるのは酷ですから、事前にご用意されることをおすすめします。 様々な場面や立場での例文をご紹介してますので、以下の記事をご参考ください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568437/ 友人だけで開く偲ぶ会の始め方 「大規模な会ではなく、親しい友人だけで故人を偲びたい」そんなニーズが増えています。レストランの個室を借りて、お食事とお酒を囲みながら故人の思い出を語り合う。いわば「故人を偲ぶ食事会」というスタイルです。 10〜20人程度の少人数であっても、出欠の確認・会費の設定・簡単な進行台本の準備は必要です。「何から手をつければいいかわからない」という場合は、プロのサポートを活用されるのも一つの選択です。ネクストページでは小規模な偲ぶ会のお手伝いもしていますので、お気軽にご相談ください。 https://www.nextpage.co.jp/blog/568438/ よくある質問(FAQ) Q. お別れの会に招待されていないのですが参列できますか? お別れの会は招待制が原則ですので、案内状が届いていなければ出席は控えるのが基本マナーになります。どうしてもお別れの気持ちをお伝えしたい場合は、ご遺族や主催者に事前にご連絡のうえ、出席の可否をご確認ください。お食事の手配や会場の席数にも影響しますので、無断でのご出席はお避けいただくのがよいでしょう。 Q. お別れの会に行けない場合はどうすればよいですか? 弔電・供花・お手紙で弔意をお伝えする方法があります。弔電は会場に届くよう手配し、欠席のご連絡とともに故人を偲ぶお気持ちを添えましょう。 Q. お別れの会に数珠は必要ですか? 宗教色のないお別れの会・偲ぶ会では、基本的に数珠は不要です。ただし、プログラムの中に焼香が組み込まれている場合はお持ちいただいたほうが安心です。案内状に特別な記載がなければ、お持ちにならなくても問題ありません。 Q. お別れの会と偲ぶ会、どちらを選べばいいですか? 一般的には、四十九日までの開催であれば「お別れの会」、それ以降であれば「偲ぶ会」が自然です。とはいえ新しい文化ですから厳密な決まりはありません。迷われたらプロにご相談いただくのが確実です。 Q. 会費はどのように渡せばよいですか? 会費制の場合は、受付で直接お支払いいただくか、白封筒に入れてお渡しください。のし袋は不要です。新札でなくても構いませんが、きれいなお札をご用意されるのがマナーです。 まとめ お別れの会・偲ぶ会は新しい文化だからこそ、形式やしきたりに縛られず、故人が喜んでくれる会を自由に設計できます。大切なのは、参会者が「来てよかった」と感じ、ご遺族が「開いてよかった」と思える会にすること。 とはいえ、初めての経験で何から始めればいいかわからない──そんな方がほとんどです。ネクストページでは、最短1時間のスピード回答と、ご予算内での柔軟なご提案で、お別れの会・偲ぶ会の準備をトータルでサポートしています。 ▶まずはお気軽に無料相談をご利用ください。 ▶お別れの会・偲ぶ会の費用・服装・準備など全知識まとめはこちら 著者プロフィール 小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー 家族葬後の「お別れの会」「偲ぶ会」専門のエンディングプランナー。これまで多数の開催相談・実務サポートに携わり、ホテル開催・レストラン開催・社葬形式まで幅広い事例を経験。 「葬儀の延長ではなく、人生の締めくくりの場を設計する」を理念に、費用相場・服装マナー・進行設計など、実務に基づく具体的な判断基準を発信している。 ▶ 会社概要・詳細プロフィールhttps://www.nextpage.co.jp/corporate/
エンディングプランナー・小池 中(あたる)です。 「社葬の担当を突然任されたが、何から始めればよいかわからない」——そのようなご相談を、ネクストページには創業間もない企業から上場企業まで、さまざまな規模の総務担当者の方からいただきます。 社葬は通常業務とは異なる突発的な業務であり、かつ「初めて担当する」という方が大半です。準備期間が短い中で、実行委員会の立ち上げ・関係各所への連絡・会場手配・当日の運営まで、やるべきことは多岐にわたります。 本記事では、社葬の準備を「逝去直後〜通知」「1〜2週間後〜会場確定」「2〜3週間後〜最終調整」「当日」の4フェーズに整理し、各フェーズでやるべきことを実務担当者の視点から具体的に解説します。初めて社葬を担当する方が「この記事を見れば段取りがわかる」という内容を目指しています。 社葬の準備はどのような流れで進めますか?全体像を教えてください 結論をお伝えします。社葬の準備は「①社内体制の整備(実行委員会の立ち上げ)」「②外部への発注・調整(会場・葬儀社・案内状)」「③当日運営の設計(式次第・役割分担)」の3本柱で進みます。逝去から社葬当日まで、一般的には2〜4週間が準備期間となります。 社葬準備の全体スケジュール 時期 フェーズ 主な作業 逝去直後〜3日 緊急対応 社内への訃報連絡、役員への報告、社葬実施の意思決定、葬儀社への初期連絡 逝去後3〜7日 体制整備 実行委員会の立ち上げ、役割分担の決定、社葬規模・形式の確定、会場候補の選定 逝去後7〜14日 準備本格化 会場・葬儀社の正式発注、案内状の作成・発送、社員への周知・役割割当て 逝去後14〜21日 最終調整 出欠確認・参列者数確定、式次第の最終決定、弔電・供花の受付・整理、リハーサル 前日 直前確認 会場設営の確認、担当者への最終ブリーフィング、備品・マニュアルの確認 当日 本番運営 受付・案内・式典進行・会食対応・弔電紹介・後片付け 準備期間については、2週間を切ると会場確保・案内状発送が非常にタイトになります。逝去直後に社葬実施を意思決定し、同日中に葬儀社・プランナーへ連絡することが、準備のスムーズな立ち上がりにつながります。 実行委員会はどのように立ち上げ、どんな役割を置けばよいですか? 結論をお伝えします。社葬の実行委員会は「葬儀委員長・総務責任者・各担当リーダー」の3層構造で設計するのが基本です。規模に応じてメンバー数は変わりますが、担当すべき機能(役割)は規模に関わらず共通しています。 実行委員会の基本構成 役職 担当者の目安 主な職務 葬儀委員長 代表取締役・会長等 社葬の最高責任者。挨拶・弔辞への対応・遺族との調整を担う 実行委員長(委員会責任者) 総務部長・管理部長 準備全体の指揮。外部業者・各担当との調整・進行管理 式典担当 総務・広報 式次第の設計、司会・音響・映像の手配、当日の式典進行管理 受付・案内担当 総務・人事 受付レイアウト、芳名帳・会葬礼状の準備、当日の参列者誘導 通信・連絡担当 広報・秘書 訃報通知・案内状の発送、弔電・供花の受付管理、メディア対応 会場・業者担当 総務・施設管理 会場の手配・設営指示、葬儀社・ホテルとの窓口、備品の調達 庶務・経理担当 経理・総務 費用の見積管理・支払手続・香典収入の記録・経費精算 中小企業での実行委員会の組み方 従業員数が少ない中小企業では、1人が複数の担当を兼務するケースが大半です。その場合でも「機能」としての担当を明示しておくことが重要です。「誰が何を判断するか」が不明確なまま進めると、当日の現場でトラブルが発生しやすくなります。 ネクストページでは、人手が限られる中小企業向けに、実行委員会の設計から事務局業務の代行まで一貫してサポートしています。「総務が1人しかいない」という状況でも、社葬を適切に執り行えるよう伴走します。 各フェーズで具体的に何をすればよいですか? 結論をお伝えします。フェーズごとに「その期間中に必ず完了すべきタスク」と「次のフェーズへの引き渡し事項」を明確にすることが、社葬準備を滞らせないポイントです。 フェーズ1:逝去直後〜3日(緊急対応期) このフェーズでの最優先事項は「意思決定」と「初期連絡」の2点です。 【社内への第一報】役員・取締役への連絡。社葬実施の可否について即日の意思決定が必要です 【社葬実施の根拠確認】社葬取扱規程がある場合は対象者要件の確認。ない場合は経営判断として対象者・規模を決定 【遺族との連絡・合意】社葬を行うにあたっての遺族の意向確認。日程・形式・費用負担の分担(社葬か合同葬かの判断) 【葬儀社・プランナーへの初期連絡】社葬の経験あるプランナーに早期相談することで、以降の準備が大幅に効率化されます 【密葬・家族葬との分離確認】先に遺族が密葬を行う場合、費用の切り分けを明確にする(損金算入に関係) フェーズ2:逝去後3〜14日(準備本格化期) 実行委員会を正式に立ち上げ、外部への発注を開始するフェーズです。このフェーズでの遅れが、案内状発送の遅延や会場確保の失敗につながります。 【会場の選定・仮押さえ】ホテル・セレモニーホール・葬儀場の規模・交通アクセスを確認し、候補日で仮押さえ 【社葬規模・形式の確定】参列者の人数規模(社内・取引先・一般)、形式(宗教葬・無宗教葬)を決定 【案内状の作成・発送】案内状の文案確認・印刷・発送。発送から開催日まで最低2〜3週間確保することが必要 【訃報のプレスリリース】上場企業・著名経営者の社葬の場合、プレスリリースや公式サイトへの掲載を並行して進める 【社員への役割割当て】当日の受付・案内・会場誘導・弔電読み上げ等、社員の役割を早期に確定し周知 【弔電・供花の受付案内】取引先・関係者への弔電・供花の受付方法・宛先・締切を案内状に明記 フェーズ3:逝去後14〜前日(最終調整期) 出欠が確定し、当日の運営設計を仕上げるフェーズです。 【参列者数の確定と会場レイアウト調整】出欠返信の締切後、席数・供花スペース・立食エリアを確定 【式次第の最終決定と配布資料の準備】式次第・プログラム・会葬礼状・芳名帳の印刷数を確定 【弔電・供花の整理と順位付け】受け取った弔電・供花の発信者・役職を整理し、当日の紹介順位を決定 【映像・スライドショーの最終確認】故人の略歴・写真を使用したスライドショーの試写・修正 【担当者ブリーフィング(リハーサル)】当日担当の全社員に役割・動線・緊急時対応を周知。可能な場合は会場での事前確認も実施 【香典・受付備品の準備】芳名帳・筆記用具・会葬礼状・香典袋・記録用紙の準備 当日はどのような流れで社葬を進めればよいですか? 結論をお伝えします。社葬当日の基本的な流れは「開場・受付」「式典」「献花または焼香」「会食(または解散)」「後片付け・報告」の5ステップです。式の形式によって順序は変わりますが、タイムライン管理と担当者間の連携がスムーズな進行の鍵になります。 標準的な社葬当日のタイムスケジュール(例:13時開式の場合) 時刻 フェーズ 内容・担当のポイント 10:00〜 会場設営・確認 会場スタッフと最終設営確認。受付レイアウト・供花の配置・音響映像の動作確認 11:30〜 担当者集合・ブリーフィング 全担当者が集合。役割・持ち場・緊急連絡先を再確認。私服→喪服への着替えも同時進行 12:00〜 受付開始 芳名帳の記帳・会葬礼状の手渡し・参列者の誘導。受付は2〜3名体制が基本 13:00 開式 司会者による開式宣言。開会に先立ち、全担当者が持ち場についていることを確認 13:05〜 式典(黙祷・弔辞・弔電紹介) 黙祷→葬儀委員長挨拶→遺族代表挨拶→弔辞(2〜3名)→弔電紹介の順が一般的 13:40〜 献花または焼香 参列者を順に案内。誘導担当が列を管理し、滞留が生じないよう適切なペースでコントロール 14:20〜 閉式・遺族挨拶 司会者による閉式宣言。遺族代表の謝辞。終了後、参列者の退場誘導を担当者が担う 14:40〜 会食(任意) 会食を行う場合は、別室またはホテル宴会場へ移動。ドリンク・料理のタイミングを会場と事前調整 16:00〜 後片付け・報告 芳名帳の回収・香典整理・備品返却。終了後に実行委員会で振り返りと費用精算の開始 当日に特に注意すべき3つのポイント ①受付の人員は「想定参列者数÷50人」を目安に 参列者が200名規模であれば受付を4名体制にするのが目安です。受付が混雑すると開式に遅れが生じ、参列者・遺族双方に不満が残ります。受付担当者には事前に「芳名帳の記帳補助」「会葬礼状の配布」「香典の受け取り」の動線を明確に伝えておいてください。 ②弔電は「序列」を事前に整理しておく 弔電の紹介順は、発信者の役職・関係性を考慮して事前に整理します。当日に司会者が判断するのはリスクが高いため、前日までに「紹介する弔電」と「紹介しない弔電(芳名帳への記録のみ)」を分類し、紹介順のリストを司会者に渡しておくことが重要です。 ③「緊急対応担当」を1名明確にしておく 当日は想定外の事態(参列者の急増・設備トラブル・遺族への対応)が発生することがあります。実行委員のうち1名を「フリー対応担当」として固定の持ち場を持たせず、全体を見渡してイレギュラー対応にあたる役割として配置することをおすすめします。 社葬準備のチェックリスト|フェーズ別に確認すべき項目 以下のチェックリストをご活用ください。各フェーズで抜け漏れがないかを確認することで、準備のスムーズな進行が実現します。 【フェーズ1】逝去直後〜3日のチェック項目 [ ] 社葬実施の意思決定(役員会・経営判断) [ ] 遺族への連絡・意向確認(日程・形式・費用分担) [ ] 社葬取扱規程の確認(対象者・費用範囲) [ ] 葬儀社・プランナーへの初期連絡 [ ] 密葬・家族葬との費用切り分けの確認 [ ] 社内役員・管理職への第一報 【フェーズ2】逝去後3〜14日のチェック項目 [ ] 実行委員会の発足・メンバー・役割確定 [ ] 社葬規模(参列者数)・形式(宗教葬・無宗教葬)の確定 [ ] 会場の仮押さえ・正式発注 [ ] 案内状の文案確認・印刷・発送 [ ] 取引先・関係者への弔電・供花受付方法の通知 [ ] プレスリリース・公式サイトへの掲載(必要な場合) [ ] 社員への当日役割割当て・周知 【フェーズ3】逝去後14日〜前日のチェック項目 [ ] 出欠確認・参列者数の確定 [ ] 会場レイアウトの最終確定(席・供花・立食スペース) [ ] 式次第・配布資料(プログラム・会葬礼状)の印刷確認 [ ] 弔電・供花の整理・紹介順リストの作成 [ ] スライドショー・映像の最終確認 [ ] 担当者への最終ブリーフィング・リハーサル [ ] 受付備品(芳名帳・筆記用具・会葬礼状・香典袋)の準備 [ ] 費用見積の最終確認・支払い準備 【当日・終了後】のチェック項目 [ ] 開場2〜3時間前に会場設営・音響映像の動作確認 [ ] 担当者全員への最終ブリーフィング [ ] 受付開始(開式1時間前が目安) [ ] 式典進行・司会者との最終確認 [ ] 終了後:芳名帳・香典の回収・管理 [ ] 終了後:会場の後片付け・備品返却 [ ] 終了後:費用精算・経費報告書の作成 [ ] 終了後:関係者へのお礼状・報告 まとめ 社葬の準備は「緊急対応期」「準備本格化期」「最終調整期」「当日運営」の4フェーズで構成されます。各フェーズで「誰が何をいつまでにやるか」を明確にすることが、準備の滞りと当日のトラブルを防ぐ最大のポイントです。 実行委員会は「葬儀委員長・実行委員長・各担当リーダー」の3層構造が基本です。中小企業では兼務が発生しますが、「機能としての役割」を明示することで責任の所在を明確にしてください。 「担当者が少なく、準備が回らない」「初めてで何をすべきかわからない」という場合は、ネクストページのエンディングプランナーが逝去直後からサポートします。実行委員会の立ち上げ支援から事務局代行・当日の運営まで、一気通貫でご対応しています。まずはお気軽にご連絡ください。 ▶ 無料相談・お問い合わせはこちら ▶ 社葬について解説「費用・準備・当日進行の完全ガイド」はこちら よくある質問 Q. 社葬の準備にはどのくらいの期間が必要ですか? 一般的には逝去から社葬当日まで2〜4週間が必要です。最短でも案内状の発送から開催日まで2〜3週間は確保することをおすすめします。1週間以下での開催は、会場確保・案内発送・参列者への周知が間に合わないリスクがあります。プランナーへの早期相談が準備期間の圧縮に大きく寄与します。 Q. 社葬の実行委員会は何名で構成するのが適切ですか? 社葬の規模(参列者数)によって異なります。参列者100名以下の小規模社葬であれば3〜5名、200〜500名規模であれば8〜12名程度が目安です。重要なのは人数よりも「各機能に責任者が明確であること」です。人数が少ない場合は1人が複数機能を兼務し、外部プランナーに事務局機能を委託する選択肢もあります。 Q. 案内状にはどのような内容を記載すればよいですか? 案内状には「①故人のお名前・役職」「②開催日時・場所(地図含む)」「③葬儀委員長名」「④出欠の返信方法・期限」「⑤弔電・供花の受付先と締切」「⑥服装(平服可の場合はその旨)」「⑦香典辞退の場合はその旨」を記載します。発送から開催日まで最低2〜3週間を確保し、遠方の参列者には特に早めの発送を心がけてください。 Q. 社葬の式次第はどのように構成すればよいですか? 無宗教形式の社葬であれば「①開式宣言」「②黙祷」「③故人略歴紹介(映像・スライドショー)」「④葬儀委員長挨拶」「⑤弔辞(2〜3名)」「⑥弔電紹介」「⑦献花」「⑧遺族代表挨拶」「⑨閉式宣言」が標準的な構成です。宗教葬の場合は宗派・宗教者との事前確認が必要です。 Q. 社葬を外部プランナーに依頼するメリットは何ですか? 主なメリットは4点です。①準備のスピード向上(会場候補・案内状草案・式次第の早期提示)、②社内担当者の負担軽減(事務局代行・業者との窓口一本化)、③品質の安定(経験ある運営による当日のリスク低減)、④費用の適正化(適正な見積比較・費用管理のサポート)。初めて社葬を担当する方や、人手が少ない企業では特にメリットが大きいといえます。 著者プロフィール 小池 中(Ataru Koike)|エンディングプランナー 社葬・お別れの会・偲ぶ会専門のエンディングプランナー。これまで多数の社葬の企画・準備・当日運営サポートに携わる。実行委員会の立ち上げ支援から事務局代行・会場手配・当日進行管理まで一気通貫で対応し、「初めて社葬を担当する総務担当者でも安心して進められる」準備体制の構築を得意とする。 ▶ 会社概要・詳細プロフィールhttps://www.nextpage.co.jp/corporate/
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